【開催レポート】第2回講座「自分を整える天然香水」──龍涎香と非加熱フレグランスが教える香りの原点

山口美帆
【開催レポート】第2回講座「自分を整える天然香水」──龍涎香と非加熱フレグランスが教える香りの原点

説明

先日、SOW調香学校とアンバーグリスジャパンの共同企画として、第2回講座『自分を整える天然香水──龍涎香で調香する体験講座』を開催いたしました。

ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!当日の様子や、今回私たちが特にこだわってお伝えしたポイントを振り返ってみたいと思います。

濃縮還元ではなく「ストレートジュース」の美味しさを
今回の講座では、幻の香料である龍涎香(アンバーグリス)とともに、もうひとつ大きなテーマがありました。それは「非加熱フレグランス」の魅力です。

精油の多くは、熱を加えて成分を抽出(水蒸気蒸留など)しますが、今回の講座でこだわったのは、植物をそのままエタノールに漬け込んで香りを抽出する「チンクチャー(浸剤)」という手法でした。

これを飲み物に例えるなら、「濃縮還元ジュースではなく、果実そのままのストレートジュースの美味しさを味わう」ような感覚です。
熱を加えないことで、植物が本来持っている繊細な成分や、その土地の空気感までもが壊れることなく丸ごと香りに溶け込みます。だからこそ、作り物ではない自然そのままのエネルギーと生命力を感じることができるのです。

植物の命が宿る「香りの深さをみる」体験
講師の吉田恭隆先生の案内のもと、参加者の皆様には、この非加熱で作られたチンクチャーと、一般的な精油を実際に嗅ぎ比べていただきました。

それはただ「良い匂い」と感じるだけの時間ではなく、「香りの深さをみる」という特別な体験です。

熱を加えず丁寧に抽出されたチンクチャーの香りや、長い年月をかけて海を漂い熟成された龍涎香の香りを嗅いだ瞬間。
皆様の表情がふっと緩み、頭で考えるのではなく、身体全体でその違いと奥深さを感じ取ってくださっている様子がとても印象的でした。

香水は、自分のためにある。
「香水は、自分のためにある。龍涎香とともに、その原点へ。」

合成香料が登場する以前の数千年間、香りは他人のためではなく、自分自身の心身を整えるために用いられてきました。

今回、皆様に調香していただいた天然香水が、日々の中で自分自身に立ち返るための「お守り」のような存在になれば、主催者としてこれほど嬉しいことはありません。

SOW調香学校では、今後もこうした「香りの本質」を伝える場を大切に作っていきたいと考えています。改めまして、ご参加いただいた皆様、素晴らしい時間をありがとうございました!
次回のお知らせもどうぞ楽しみにお待ちください。